東関東道は、成田空港から先終点潮来までの30分は、急に車線が減って、民家がぽつりぽつりと点在するくらいの田んぼと手つかずの林ばかりの景色になります。
そして終点潮来に到着する直前に、利根川の大きな下流に架かる橋を渡るのですが、その両側に広がる広大な田んぼの景色に、初めて渡った時にはなんだか「あぁ、これで都会とはおさらばだ」というような、何かこう切り離されるような、ちょっとサミシイ気持ちになったのを覚えています。
潮来インターを降りて更に30分、北浦という湖を北上するも、両側の景色は田んぼ、田んぼ、田んぼ、そして夏だったこともあり蓮の葉が元気のいい畑、雑草やら手つかずの荒れた雑木林、時々点在して見える古民家集落。
同じ田舎とはいえなんだか千葉とは少し違ったように見え、その時は正直、「ここちょっと田舎過ぎじゃない?」とダンナとともに不安になりました。
目的の物件近くで不動産業者の方と落ち合い、さっそく案内してもらいました。
比較的車の往来のある、メインストリート(?)と呼べる道からふっと右折し、車一台通れるくらいの細い道へと入っていきました。
両側は民家の生け垣が続く静かで落ち着いた集落。そこをくねくねと進んで最後の角を曲がると、少しだけ高台になっている奥まった土地にその物件はありました。
目の前に飛び込んで来たその家は、後ろに杉林を抱えた小さな裏山を背にして建っており、写真で見た通り、いやそれ以上にこじんまりとして落ち着いていて、主張しすぎず、なんとなく品の良い佇まいで、十年前にリフォームされているということもあり外観も非常に綺麗で、一目で、「わぁ、ここ素敵!」と気に入ってしまったのでした。
中に入ると、遮るものが何もないので非常に日当りが良く、室内はとても明るくて、黄金色に輝いていたような印象を私は持ちました。
新旧の木材がふんだんに使われており、古い柱や梁は綺麗に洗ってそのまま使っているとのこと。新しく造りかえられたであろう玄関からキッチンにかけても、床や壁一面に天然の木材が使われており、住む人に優しい感じがしました。
今までの古民家だと増築の部分が違和感のあるものが多いのですが、そこも元の母屋の雰囲気を壊すこと無く統一感を持って建てられておりました。
建具やサッシ、水回りも問題無く、ここなら大きな手直し無くすぐに住めそうな感じがし、「ここに住みたい!」という気持ちがすごく湧いてきました。
また、東側に建っている作業小屋もしっかりしたもので、ダンナの仕事場には十分なスペースで最適な感じ。「ここなら色んな作業が出来そうだよね」と、隣でダンナが想像を膨らませておりました。
敷地は500坪弱あってかなり広いのですが、裏山も含まれているので平らな土地だけだと管理に困るほどの広さではなさそうな気がしました。むしろ西側の空きスペースに畑を作ったり、作業小屋の後ろに憩いの場を作ったりも出来るかな、なんて色々想像したりもして。
裏山に案内されて登ると、そこからは視界がパァーっと開けて、北浦の景色がほんの少し見下ろせ、なんとも清々しい気持ちになりました。要らない木を少し切って、後々もう一つ小屋なりスタジオ(?)なりを建てるとか、何か出来そうな土地に二人とも夢を膨らませたりもしました。
それまでインターネットで探したり実際に見に行ったりした物件に少々引き気味だった私達でしたが、この物件を見て一気にテンションが上がり(特に私)、「ここなら住みたい!」と思える物件に出会ってしまった日となりました。
写真はつい先日、北浦の湖にて。「妙に人慣れした白鳥さん」(ダンナ曰く)。
